あらすじ
即日で家の購入契約を約束したところ、ヘトヘトになりながら、日曜日の深夜まで手続をするはめに。
契約に関する疑問
もう1つの不思議な念書は仲介手数料に関するものです。
不思議な念書(2)
仲介手数料は、買主の私が仲介業者に支払うもので、業者や物件により異なりますが、この時は約130万円でした。
念書は「たとえ契約をキャンセルしたとしても、仲介手数料はそれとは別物なので、支払い義務はなくならない」という内容でした。
実は契約後、この一筆を書いたことは忘れていました。本当の意味がよくわかってなかったからでしょう。
その時は「なぜわざわざこんな一筆を取られないといけないのか」と少々不安になりました。しかし、不動産の契約が初めてだったこともあり「そんなものなのかな」と思ってしまったのです。
ただ後々、私はこの一筆に苦しめられることになります。そのからくりは後でお話するとして、ここでは手付金と仲介手数料について少々説明します。
手付金とは
ご存知かもしれませんが、手付金は契約時に買主が売主に支払います。保証金のようなものでしょうか。
契約後、実際に金額を支払い物件が引渡されるまでの間に、契約がキャンセルされることもあります。
買主からキャンセルする場合は手付金が戻らないので、安易な契約・キャンセルを防ぐ効果があります。逆に売主からキャンセルも可能で、その場合は手付金の倍額を買主へ支払うのが一般的なようです。
なお、メーカーや物件によっても異なりますが、この時の手付金は50万円でした。契約時に現金で支払ったので、もし契約をキャンセルしたら返却されないのだろうと明確に理解していました。
仲介手数料とは
売主と買主を媒介する仲介業者に支払うものです。この時は約130万円でした。仲介手数料の支払時期は、確か物件引渡時期と同じ頃だったので、契約時には支払いませんでした。
手付金と仲介手数料に対する誤解
ここで私は少し混乱しました。もしも私が契約をキャンセルしたらペナルティは何か。手付金の50万円が返ってこないのだろうと理解しました。
なぜなら、現実に、現金で支払ったのが50万円だからです。売買契約書にも、キャンセル時の手付金放棄については明記されてました。
そこで、この仲介手数料に関する念書を書くとき、手を止めて聞きました。
「もしも私が契約をキャンセルしたら、50万円が帰ってこないという理解でいいんですよね?」
その瞬間、場の空気がハッと止まりました。
その場にいたのは、O社の優男課長と、同じ系列のディベロッパーの若い女性です。どちらも何も言わず、身動きもしません。
普段なら改めて問いただすところですが、やはり自分も普通の状態じゃなかったのでしょう。疲れて投げやりになっていたのかも知れません。明確な回答を得ないまま、念書を書いてしまったのです。
長い契約に耐える
その後、長い長い契約を行いました。
不動産の契約は、初めての私にとって本当に大変でした。たくさんある一つ一つの条文を読み合わせるのです。不明な点も多いので、その度に確認も必要です。
また、下見ではわからない、もしくは気づかない条件などもあり、その判断も必要になります。この時は、すぐ目の前の道路に電柱があるのに初めて気づき、車庫入れなどの邪魔にならないか検討が必要でした。
契約後の記念撮影
契約が終わったとき「おめでとうございます!」と言われましたが、喜びはありませんでした。
O社は最近、ある男性有名グループのタレントを起用したCMをテレビで大々的に流しています。
O社事務所の入口には、タレントの等身大の切抜写真が置いてありました。「恒例なんで」と言われ、私は写真の横に立ち、優男課長と共に記念写真を撮りました。
写真に写った私は笑っていませんでした。いかにもミーハーな儀式に冷めていたのもあります。なにか「契約させられた感」をぼんやりと感じていたのかも知れません。
コメント
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