池袋でうまい飯が食べたい。ネットで調べてやって来たのがキッチンABC。頼んだのはオリエンタルライス。
店の選択に迷いなし。だって、いかにもうまそうな外観なんです。オレンジの看板。白抜きで「ABC」。やや古ぼけたショーウインドウとサンプル。なぜかピカピカより信頼できる。日替メニューが立て看板に走り書きされている。店が生きている証か。間違いない。
12時過ぎのためか、店内はほぼ満席である。自信は確信に変わる。たまたま空いたカウンターの中央に座って、メニューの表裏をじっくり眺める。
優柔不断なので、後悔しないよう慎重にオーダーを検討する。まずはラインナップを分析し、脳内での整理に努める。
分析結果はこんな感じ。
名物(本命)
- オリエンタルライス(肉と野菜のにんにく風味) 700円
- インディアンライス(洋風卵とじ) 700円 ※どちらも味噌汁付
初めて訪れた店では、もっともスタンダードな、もしくは人気のメニューを選ぶのが鉄則だ。その点、こちらは「名物」として明確に表記してあるのがわかりやすい。さもないと「孤独のグルメ」ばりに周囲の人が食べているものを見回して「何がうまそうかなー」と推理を始めないといけない。
次の候補は日替メニューである。
日替メニュー(対抗)
- 焼肉、メンチカツ、ポトフの盛り合わせ(ライス、味噌汁付) 800円
基本的に、日替メニューは最もコスパが良いと考える。
メニューに変化を与え、常連の来店頻度を高めるという役割もあるだろう。一方で、特定のメニューに注文を集中させることで、材料調達と調理の効率化を図る狙いもあるはず。そのためには、多くの客が頼みたくなるようなおトク感が必要なのです。
その点、定番といえるオリエンタルライスより100円増で3品というのは合格ラインに到達している。ただ個人的には「ポトフ」にあまりそそられない。
オーダー決定の基本理論
基本スタンスとしては、上記の「名物」.もしくは「日替メニュー」が最有力候補となる。バッターが、相手ピッチャーの投げる最も早いストレートにタイミングを合わせて球を待つのと同じ原理である。
とはいえ、変化球を見逃して三振、という訳にもいかない。他にどんな持ち玉、バラエティを持つのかは知っておく必要がある。
変化球(その他メニュー)
ざっと分析すると下記のようになる。
- 焼肉系 730円〜
- オムライス系 800円〜
- カレー系 780円〜
- ハンバーグ 880円〜
- チキン南蛮 780円〜
上記5系統を軸とし、後はいろいろとオプションが派生していくと考えればOKです。この中で特に心惹かれるものがあれば、名物や日替メニューは捨てて狙いましょう。
なおちょっと異色なのが「ジャンボ焼 830円」。肉と豆腐の煮込とのことで、これだけ少し和風の香りがする。また「旨辛」という、いかにもそそられる味オプションがあったり、更には地味に「名物」と銘打たれていたりして、取扱いに非常に悩むところである。なのでちょっと無視する。
結論
オーダーを取りに来た店員さんに「待った」をかけてじっくり悩んだあげく、今回は定石通り本命「オリエンタルライス」にした。
豚バラ肉、玉ねぎ、ニラをにんにく風味で甘辛く炒めたものがご飯にのっている。
「こういうのあるよね。うまいよね」
という味なのですが、期待にばっちり応えてくれる。
期待以上だったのは、まず生卵の黄身がいい仕事をしている。黄身が大きく濃く感じるのです。崩して濃い目の味付けの肉野菜に絡めるとまろやかになります。
あとは意外とボリュームがあるので満足感もあります。
反省
初来店で名物オリエンタルライスを頼んだのは正解である。
しかしながら食べてみたいメニューが他にも目白押し。黒カレーは気になるし、2席隣の客が食べていたチキン南蛮も大きく、こってり感があり惹かれました。オムライス系(オムカレー?)を食べる客も多かった。焼肉(この店では豚バラ肉のよう)のカレー味(寺門ジモン考案)や豚からし(黒コショーと塩こうじ)も気になる。
今後、中長期的に攻めていきます。
プロフィール
- 店名:キッチンABC
- 住所:東京都豊島区南池袋2-16-2 大西ビル1階
- アクセス:池袋東口から徒歩5分
- 営業時間:
- 月~金 11:00-15:30、17:00-22:00
- 土・日・祝 11:00-22:00
おまけ
その他メニューの分析をもう少し詳細化するとこう。
- 焼肉系 730円〜
- 元祖たれ味
- 豚からし(黒胡椒+塩麹味)
- カレー味
- オムライス系 800円〜
- オムカレー系
- ケチャップ
- 黒カレー系 780円〜
- ハンバーグ 880円〜
- チキン南蛮 780円〜
- ジャンボ焼系 830円
- 基本
- 旨辛
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